先日、栃木県の医大病院で、ほとんどの抗生物質が効かない多剤耐性菌に感染している患者が見つかったと発表がありました。毎日の診療の中で抗生物質を処方しない日はありません。抗生物質が効かないと言うのは本当に恐ろしい事です。この患者はインド旅行中に感染したとの事ですが、幸いに院内感染はないようです。
ところで診療所や病院で最も注意を払うのは院内感染です。数年前に予防接種の注射針の使い回しや、都心の眼科で眼の矯正手術の器具をしっかり滅菌しないために多くの患者が術後結膜炎になって話題になりましたが、歯科業界ではちょっと考えにくい事です。
歯科麻酔に使われる注射針はディスポサーブルで、1回使うと廃棄されますし、通常の歯科器具も患者さんごとに高圧滅菌されたものを使うのが一般的で、それをしていない歯科医院は見たことがありません。
*さらに当医院ではタービン(キーンと音がして歯を削る器械)も患者さんごとに高圧滅菌をしています。手間とコストがかかるため1割前後の歯科医院しか行っていません。
抗生物質とその耐性菌によるいたちごっこは延々と続きますし、耐性菌
は日々レベルアップ?しています。そのためには抗生物質を控える事が肝要だと思いますが、急性症状で苦しんでいる患者さんを目の当たりにするとどうしても多めに処方してしまいます。安易な処方を控える努力は忘れないように心がけたいと思います。